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大震災からの復興


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 3月11日の大地震に続く大津波、特に東北地区の被災された皆様方にお見舞いと、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

 少し遅れましたが、4月29日より5月2日の4日間、宮城、福島地域の古いお得意様を訪問させていただきました。本来であれば三陸地域のお得意様も訪問せねばならないところですが、時間的制約もあり、限られたお得意様だけにお見舞いに伺わせていただきました。お店も自宅も全て津波で流されてしまった方もおられ、聞く話の無残さはこの世の出来事とは思えない、想像もできないようなお話でした。津波の被災現場は、かつての風景が一変、全て飲み込まれ何にもなくなってしまっている状態にただ唖然とするばかりでした。

 2年前に伺いました折は、漁船が行きかい、次々に魚がせり落とされていったあの元気な石巻漁港が、周辺の加工屋さんや魚卸のお店ごと壊滅状態でした。かつてなつかしい漁港岸壁に近づくと、なぜか海が高く見える。潮が高くなる時間のようで、排水路からは海水が吹き出ています。おそらくこれは、岸壁ごと陥没し、陸が海とそう変わらない高さになってしまったのでしょう。散乱する自動車、見慣れた機械、どこかの練物屋さんから飛び出たのだろうと思えるようなすり身のラインなど、道に散らかっているのです。見るも無残な風景。

 しかし、かつての豊かさは何としても取り戻さなければならない。ここで、公共が力を発揮すべきでしょう。もちろん民は民で一生懸命やっている。3月11日から10日間以上も着たきりで働き通した漬物問屋さんの話や、製氷機のてっぺんにしがみついて一命を取り留めたお話や、その後もみんな必死で努力している。農水は早く港を整備し、なおして欲しい。金華山沖の豊かな水産資源でもう一度この地域を元気にしなければならないと思う。道路や鉄道と同じで、漁港と流通窓口であるセリ場は、急いで復活させる必要がある。水産品という天の恵みをいっぱいに受けて発展してきたこの地域に、昨日までの活気を取り戻すには、漁業基盤復興の大英断が必要だ。これに使うお金は、必ず取り戻せる。みんなで働いて必ず取り返せる。だから早く決断して、早くやってもらいたい。私たちも、もう一度水産品のメニュー開発に注力したいと思う。

次の訪問先は、仙台の大手水産荷受だ。